医療業界とは?職業、向いている人、今後の展望など解説
医療業界と言えば、病院や診療所といった医療機関をイメージする人も多いでしょう。それ以外にも製薬会社や医薬品卸、医療機器メーカーなどが医療業界に分類されています。また医療事務や入院患者のサポート、患者の搬送といったものも医療業界に関連する仕事に含まれます。複数の診療科目を持っている病院もあれば、歯科クリニックや美容クリニックのように専門的な病院を持つところもあります。
医療業界に向いている人の特徴
- 老若男女様々な人と関わるのが好きな人
- 他人の言葉や真意に敏感で聞き上手である人
- チームとしての活動を理解して協力できる人
- 他人を助ける仕事や誰かの役に立ちたい人
- どんな状況でも明るく接することができる人
医療業界に向いていない人の特徴
- 人とコミュニケーションを取るのが苦手な人
- 自分が主体になって物事を進めていきたい人
- 忙しい労働環境で仕事をするのが苦手な人
- 些細なことで精神的なダメージを負う人
- プライベートを充実させたい人
医療業界の職種適性診断一覧(全27種)
医療業界の今後の見通し
国内においては高齢者が増加傾向にあるため、医療業界では高齢者をサポートするシステムが構築されています。
それが「地域包括ケアシステム」と呼ばれるもので、重度の要介護者が最後まで住み慣れた場所で生活できることを目指したサポートシステムです。
このシステムを幅広く活躍させるためには、今後の活動が重要になります。
例えば地域包括支援センターの設置や低所得者層に対する高齢者老人ホームの整備といったものは優先する必要のあるものだと考えられます。
24時間体制での在宅医療や訪問介護も今後の高齢化社会においては整備が進められていくでしょう。
また医療業界では情報通信技術の導入が急速に進められていて、既に電子カルテを使用している医療現場もあります。
今後はパソコンやスマートフォン、タブレットといった電子機器を利用して遠隔診療やオンライン診療も活発化していく可能性が高いです。
他にもVRやARを活用したスマートヘルスケアという医療サービスも導入が検討されています。
医療業界の課題
医療業界における課題として挙げられているのが後期高齢者の増加と少子化による人手不足が重なる時代が近づいている問題です。
日本における人口の割合が多い年代が2025年には75歳以上の後期高齢者に分類されます。
その全ての人が医療を受けなければならない状況になるわけではありませんが、基本的には高齢になるほどに医療のサポートが必要な場面が増えてしまいます。
そのため医療のサポートが必要な人々がどんどん増えていくと考えておいた方が良いでしょう。
その状況下でも人手が足りていれば安定した医療を提供できますが、少子化によって働き手が減ってきているので患者に対する医療従事者の割合が少なすぎるケースが出てきます。
それだけでなく後期高齢者の人口が増えると医療や福祉、社会保障に関する国全体での負担が大きくなってくる問題も抱えています。
この問題の解決策として考えられているのが、前述した「地域包括ケアシステム」の活用や情報通信技術の導入による遠隔診療です。
医療業界の代表的な会社
株式会社ニチイ
医療業務の受託や介護サービスだけでなく家事代行サービスも提供している会社。
ウエルシア薬局株式会社
関東地方と関西地方を中心に店舗を展開しているドラックストアを運営している会社。
株式会社ソラスト
医療関連事務の受託や人材派遣、介護サービスなどを手がけている会社。
株式会社ツクイ
有料老人ホームやグループホームといった高齢者住宅を運営。デイサービスのような訪問介護も提供している企業。
株式会社ベネッセスタイルケア
ベネッセホールディングスの子会社。有料老人ホームと訪問介護、通所介護が主体。
第一三共株式会社
医薬品の開発や製造、販売などを手がける会社。「第一三共胃腸薬」や「ロキソニン」といった医薬品が有名。