議員秘書は、スケジュール管理や広報活動などさまざまな形で国会議員のサポートを行う仕事です。

また同じ議員秘書でも、国費でまかなわれる公設秘書（1人の議員につき3人までと決められている）と、議員の私費で雇われる私設秘書にわけられます。

国会等の活動を主にサポートするのが公設秘書で、後援会活動などを中心に関わっていくのが私設秘書です。

私設秘書は人数制限がないため、知名度が高い議員の中には1人で多くの私設秘書を採用している方もいます。

実際に求められる仕事内容は、サポートする議員が関わっている業務内容によって変化します。

議員秘書のうち、第一秘書・第二秘書・私設秘書の場合は、秘書になるための資格は必要ありません。

採用するかどうかは議員の判断次第となるため、秘書になりたければ自分を売り込む必要があります。

基本的に議員秘書は、親しい人や身内などの信頼できる人物を中心に採用する傾向があります。

知り合いに議員がいない場合、最初は選挙ボランティアに参加して議員の目に留まれば、秘書として採用されるかもしれません。

また政務担当秘書として働きたい場合、政務担当秘書資格試験への合格もしくは公設秘書を10年以上務めて研修などを経て資格を取得する必要があります。

資格を取った後に議員から採用されたら、政務担当秘書として働けます。

複数の調査によると、議員秘書の年収は秘書の立場によって変化することがわかります。

例えば資格や経験が求められる政務担当秘書の場合、平均年収は800万円～900万円で、1000万円以上の収入を得ている方もいます。

また公設秘書のうち、第一秘書の平均年収は700万円～800万円、第二秘書の平均年収は600万円～700万円が目安です。

一方議員が私費で雇用する私設秘書における平均年収は、400万円前後です。

最初は私設秘書として議員秘書のスタートを切るケースがほとんどなので、初任給は300万円前後になる場合が多くなっています。

秘書として経験を積んで議員に頼られる存在になると、立場が上がって収入が増えていく可能性もあります。

議員をサポートする議員秘書の職場は、議員会館事務所もしくは議員が個人で借りている事務所になります。

議員がいる限り秘書の仕事がなくなることはないものの、特定の議員の秘書として働いた後、別の議員の秘書に転職するのは難しいので注意が必要です。

特に異なる党の議員秘書への転職は難しいので、自分がサポートしたい党の議員の秘書としての仕事に就けるようにすることが大切です。

またサポートしたいと思う議員がいても、採用するかどうか判断するのは議員自身です。

そのため面接をして議員から相性が悪そうと判断されると、秘書として採用されません。

採用されて良い立場で雇用を続けてもらうためにも、最初は信頼関係を築くことが大切な仕事です。