ゲームデバッガーは発売される前のゲームをプレイし、プログラムの不具合の有無を確認する人です。

コンピューターゲームのデータは複雑なプログラムを幾つも組み合わせて構成されているため、開発者でも予測できない不具合が起こる可能性は否定できません。

発売後に不具合が発覚するトラブルを未然に防ぐため、デバッガーは決して外せない重要な人材と言えるでしょう。

表舞台に立つ仕事ではないことから華やかな存在とは言い難いのも事実ですが、ゲームを快適にプレイできるのはデバッガーによる入念な確認作業の賜物なのは紛れもない事実です。

ゲームデバッガーになるためには特別な資格や免許は必要ありません。

コンピューターの知識があれば、ある程度は優遇される傾向にあります。

しかし、デバッガーに求められるのは何度同じことを繰り返してもへこたれない根気強さです。

不具合を見つけるために同じ部分を何度もプレイしたり、わざとミスをするなど特殊なプレイをすることもあります。

ゲームに触れる仕事ですが、遊ぶのではなく不具合の有無を確認するための作業なので、人によって相性の良し悪しがあるのは否定できない事実です。

単調な行為の繰り返しや、一見すると無意味に思える行為も嫌がらずにできる人が適任と言えます。

ゲームデバッガーは技能職であり、経験豊富な人ほど重宝される傾向にあります。

平均的な年収は約300万円ですが、これは初心者とベテランに大きな開きがあるためです。

デバッグの初心者は学生やフリーターなど、コンピューターの仕事とは無関係な人の割合が少なくありません。

このような人が従事するデバッグの仕事は最終的な確認など、簡単な内容がほとんどです。

本業ではなくアルバイトと見なされることが多く、年収が200万円未満になることも珍しくありません。

一方でベテランが従事するデバッグの仕事は複数のバージョンを比較するなど、高度な技能を求められる内容が主です。

仕事は難しいものの年収は高く、人によっては500万円から600万円ほどの金額になります。

ゲームデバッガーとして働くにはゲームの開発会社に就職するのが確実な方法です。

多くの会社ではデバッグ作業をプログラムの構成を理解するための勉強と見なしているため、デバッガーは新人が最初に従事する仕事と位置付けられています。

一方で新作ゲームの発売前にはわずかな不具合も見逃さないよう、社員総出でデバッグ作業に従事することも珍しくありません。

プログラマーや脚本家、作曲家などが一時的にデバッガーとして不具合をチェックすることもあります。

近年では初歩的なデバッグ作業を外部の業者に委託するケースが増加しています。

そのため、デバッガーを本業にするなら委託業者の所で働くのも選択肢のひとつです。