『 少年少女の矯正への熱意がある 』

そこそこ兼ね備えている

法務教官は、法務省の職員として各地の少年院において非行や犯罪を行った10代の若者の矯正教育に携わる専門職です。日々の仕事の成果が形に現れにくいこともありますが、少年少女の矯正への意欲が強い人に適した仕事と言えます。また、少年院を退所して社会に戻るまでの過程に直接携わるため、やりがいを感じながら働くことができます。

『 教育や心理の専門知識がある 』

だいぶ兼ね備えている

法務教官は、少年院の入所者の学習指導からカウンセリング、進路相談など幅広い業務を担当します。そのため、大学で教育学や心理学を専攻した人は、仕事の様々な場面で自分の知識を生かすことが可能です。少年院によっては、学歴に応じて適性のある部署に配属されたり、新人の職員の指導を任されたりすることもあります。その他、スキルアップを図るには、働きながら教育や心理に関する資格や検定を取得したり、仕事に関連があるセミナーを受講したりすることも大事です。

『 教員やカウンセラーの職歴がある 』

そこそこ兼ね備えている

法務教官になるためには年に一度の採用試験に合格をする必要がありますが、過去に教員やカウンセラーなどの実務経験がある人は、採用後に様々な事情を抱えている少年少女と上手く向き合うことが可能です。特に、家庭内暴力や児童虐待の被害を受けた少年少女はストレスが大きく手厚い対応が不可欠であるため、即戦力として親身になって対応できる人が期待されています。

『 時間の管理が得意 』

十分に兼ね備えている

少年院に勤める法務教官の仕事は、常に時間に厳しく、かつ規律正しく行われる必要があります。そのため、私生活においても時間の管理が得意な人は問題なく仕事に対応でき、上司や仲間から信頼を得ることができます。なお、宿直業務など夜間の勤務を担当をする際は、昼間とは違った役割や現場を任されることもあり、その都度柔軟に仕事ができる人が好まれます。

『 仕事とプライベートを区別できる 』

そこそこ兼ね備えている

法務教官は、仕事の中で多くの少年少女と接するため、ストレスをため込まないよう仕事とプライベートをはっきりと区別することが重要となります。たとえば、障害、性格、家庭環境など様々な事情で対応が難しい少年少女に対応する場合には、精神面で辛くなってしまったり、仕事への自信を無くしたりすることもあります。そうした問題を防ぐには、仕事ばかりでなく私生活の時間を充実させることや、こまめにリフレッシュをすることが大切です。

『 ためらわずに周りの人に頼れる 』

あまり兼ね備えていない

法務教官は、一人で様々な悩みや問題を抱えている複数人の少年少女の矯正教育を担当するため、特に新人や若手の職員はオーバーワークに陥りやすい傾向があります。そのため、長く法務教官の仕事を続けるうえで、適宜上司や先輩など頼りになる職員に仕事上のアドバイスを求めたり、職務に必要な知識や技術を教えてもらったりできる人は法務教官として働き続けることが出来るでしょう。

『 対話を大事にしている 』

兼ね備えていない

法務教官は、少年院に入所をする少年少女だけでなく、同僚や学校の教員、地域の人々など様々な人と関わる場面があります。そうした中、良好な人間関係を維持するためには、その都度相手の立場を考えて行動するのはもちろんのこと、積極的なコミュニケーションを心がけるのも重要です。その他、少年院を退所した後の学力不振や再犯といったトラブルに備えて、各方面とコミュニケーションを取りながら理想的な対処をすることが大事です。

『 身体を動かすことが好き 』

そこそこ兼ね備えている

法務教官は、国語や数学、英語といった主要科目だけでなく、体育をはじめとした実技科目の指導を行うこともあり、体を動かすことに慣れている人に向いています。また、サッカーやバスケットボールなどのチームで行う球技から、陸上などの個人種目まで幅広く対応できる人は高く評価される傾向があります。

『 模範的な行動を心がけている 』

あまり兼ね備えていない

法務教官は、矯正に向け様々な形で指導を行う上で、少年少女の模範となることが期待されています。そのため、私生活においても発言や行動、人間関係など様々な点に気を付けて生活しなければなりません。また、遅刻や体調不良による欠勤といった問題は、上司からの評価や昇進昇格に影響することもあります。そのため、日頃から睡眠時間を確保して疲れを解消するのはもちろん、体に負担が掛からないよう休日の過ごし方を工夫するなど私生活を管理できる人は向いているといえます。

『 福祉分野に精通している 』

十分に兼ね備えている

法務教官は、学習障害や自閉症といった発達障害のある少年少女への支援を行い、少年院の退所後に可能な限り自立して生活できるよう、地域の教育機関だけでなく福祉施設に協力を求めることも重要な役割のひとつです。また、社会福祉法人やNPO法人が運営する福祉施設において実際に障害者や障害児の支援をしたことがある人も、法務教官になった後に経験を生かすことが可能です。

※シェアすると下の画像とテキストが投稿されます

法務教官は、犯罪を起こした少年の更生をサポートする仕事です。

法務省に所属する公務員のひとつで、少年たちのお手本となりながら、様々な指導を行っていきます。

指導の内容は、中学校や高校の授業に近い教育的なものから、日常生活に関するものまで、非常に幅広いです。

体育指導や音楽指導など、専門的な分野の指導を行う法務教官もいます。

また、少年の保護者のサポートも、法務教官の仕事のひとつです。

法務教官は、少年が収容されている施設で、夜も監視をしなければならないため、24時間体制が基本です。

複数人の法務教官が、日勤と夜勤を交互に担当して働きます。

法務教官になるためには、採用試験に合格する必要があります。

一般の採用試験は、21歳以上30歳未満の人が対象です。

試験は1次と2次に分かれていて、1次は筆記試験で一般教養と、心理学や教育学などの人間科学に関する専門的な知識が問われます。

そして、2次試験では、面接と身体検査を行います。

法務教官の採用試験の受験資格は、年齢だけが条件で、学歴や資格などは特に重視されません。

ただ、人間科学の専門知識が問われるので、大学や専門学校では、人間科学について学んでおいた方が良いでしょう。

また、一度社会人として別の仕事を経験してから、社会人枠で採用試験を受け、法務教官になるという道もあります。

人事院が行った、令和3年の国家公務員給与等実態調査によると、法務教官の平均年収はおよそ640万円です。

法務教官は公務員なので、収入の額は報酬によって決まっています。

そして、具体的な額は、勤務する地域によって異なります。

法務教官として働き始めた時の年収は、大体300万円から400万円程度と考えておくと良いでしょう。

法務教官は、専門官から、統括専門官、主席専門官、施設長へと昇任することができます。

その昇任するタイミングで、収入が大幅に上がります。

施設長にまで昇進できれば、700万円以上の収入を得ることも不可能ではありません。

法務教官は、主に少年院あるいは少年鑑別所で働きます。

いずれも、犯罪を起こした少年を更生させる施設です。

専門官の立場の法務教官は、複数人でチームを組み、少年と直接接しながらサポートを行います。

そして、統括専門家以上になった場合、下の立場にいる法務教官を管理することも仕事に含まれるようになります。

少年院と少年鑑別所は全国にあり、その全てに法務教官が在籍しています。

働く人数は施設の規模によって異なりますが、法務教官は全部でおよそ2000人います。

少年犯罪の数は、将来的に0にはならないので、法務教官の仕事がなくなることもないでしょう。