海女として働くためには、海の中で素潜りができる必要があります。そのため、泳げることが必須の条件です。スキューバダイビングの器材を使用すれば、泳げない人でも海の中で活動できます。しかし、海女は原則としてスキューバダイビングの器材を使用しません。ウェットスーツの着用さえしないことも多いです。そのため、特に道具を使用することなく、自ら泳いだり潜水したりすることが得意という人が、海女に向いています。

海女は、数時間の間、海の中で潜水を繰り返します。そのため、身体が冷えてしまうことは珍しくありません。そして、息を止めて潜り、1分程度収穫作業をすることを繰り返すので、身体に大きな負担がかかります。そのような仕事を続けるためには、体力が必要です。よって、多少のことで疲れてしまわない、十分な体力の持ち主が、海女に向いています。子供のころから水泳を習っているなどで、水の中で長時間動く体力があるという人は、海女として働くことを考えてみても良いかもしれません。

海女の仕事場である海は、自然ならではの危険が伴います。平常時の海でも、気を緩めると、命を落としてしまう恐れがあります。また、悪天候で海中の視界が悪くなったり、サメに遭遇したりすることもあります。そのような状況で、パニックを起こすのは危険です。したがって、常に冷静に判断ができるという人が、海女に向いています。状況が変わると、簡単にパニックを起こしてしまう人は、命を落としかねないので、海女には向いていません。

海女の仕事は、基本的には個人での収穫作業となります。しかし、他の海女や、漁師とのコミュニケーションは非常に重要です。特に、他の地域から移り住んで海女になる場合、地域の海女と漁師に受け入れられることが非常に重要です。もし、受け入れられなければ、海女としての技術を教えてもらえなかったり、コミュニティから外されてしまったりする恐れがあります。そのようなことにならないために、コミュニケーションによって、地域に溶け込まなければなりません。よって、すでにできあがっているコミュニティに溶け込めるほど、高いコミュニケーション能力のある人が、海女に向いています。

海女が潜っていられる時間は、大体1分程度です。その間に獲物を見つけて、素早く収穫しなければなりません。そのため、素早い動作ができるという人が、海女に向いています。効率的に収穫して、高い収入を得ることも不可能ではないでしょう。動作がゆっくりな人は、収穫量が少なく、十分な収入を得られず、海女として働くのは難しいかもしれません。