不動産業界とは?職業、向いている人、今後の展望など解説
不動産業界は、商業施設やビルなどを開発するデベロッパー・住宅建設を引き受けるハウスメーカー・物件の売買などを仲介する不動産仲介業者・マンションや一戸建ての販売に従事する住宅販売会社・不動産を管理する管理会社を含みます。全国各地で業務を展開しているので、人々の生活に身近な業態だと言えます。不動産業の事業内容には開発・販売・流通・管理がありますが、不動産投資や運用も不動産業の一部です。
不動産業界に向いている人の特徴
- 知識が豊富で最新の市場動向にも通じている人
- 不動産業に興味があり勉強熱心な人
- 人と話をしたり関わるのが好きな人
- ストレスに対する強い耐性がある人
- フットワークが軽い人
不動産業界に向いていない人の特徴
- 体が弱く肉体労働に耐えられない人
- 数字に弱く資料を読み込むのが苦手な人
- 精神的にも肉体的にもタフでない人
- コミュニケーションに苦手意識がある人
- 大きなビジョンを持っていない人
不動産業界の職種適性診断一覧(全8種)
不動産業界の今後の見通し
不動産業界の現状を知るためには、新築マンション価格を見るのが一番です。
2021年から2022年にかけて新築マンション価格は、全国的に増加傾向にあります。
その理由としては政府が長い間金融緩和を続けてきたこと及び、東京オリンピックの開催により建設費用が上昇したことが挙げられます。
東京オリンピックによる建設需要は収束しており、出口政策も噂されています。
環境への取り組みなどの新しい展開をしていかなければ、不動産業界は苦しくなっていくでしょう。
コロナウィルスの影響によって、人々の生活意識が変化していることも注意しておかなくてはいけません。
コロナの影響によって、都心部のように人が密集した場所への忌避感が高まるおそれがあります。
中心部での需要が減退した場合、軸足を地方に移していくなどの取り組みが業界全体に求められていくでしょう。
不動産業界の課題
不動産業界が現在抱えている課題として、人口減少問題・生産緑地問題・IT化の遅れなどが挙げられます。
課題の1つ目は人口減少問題です。
人口問題研究所によると、日本の総人口は2030年には1億1900万人にまで減少すると予測されています。
少子化も進んでおり人口は増える見込みがないため、物件に対する需要も落ちてくると考えられるでしょう。
2つ目の課題は、生産緑地問題です。
生産緑地とは所有している土地を農地などにする代わりに、税制優遇が受けられるという措置のことですが、この措置が2022年に期限を迎えます。
土地の所有者はこの時期に土地を手放すと思われるので、土地の過剰供給によって時価が下落すると考えられているのです。
デジタル化の遅れも不動産業界が抱えている問題の1つです。
不動産業に従事する会社の中には、いまだに郵送で書類のやり取りをしているところも多いです。
不動産業界の代表的な会社
大林組
国内外の土木建築事業および再生可能エネルギー事業を展開する大手総合建設会社
鹿島建設
大手総合建設会社。フジテレビ本社ビルや東京駅丸の内駅舎などを建設。
清水建設
カナダ大使館や幕張テクノガーデンを手掛ける大手総合建設会社
森ビル
六本木ヒルズ・ラフォーレ表参道を運営する不動産会社
三菱地所
東京駅付近の地域に多数のビルを所有する総合不動産ディベロッパー
住友不動産
耐火設備の豊富な住宅を建設する大手不動産会社
三井のリハウス
不動産仲介業で長年の間高い取扱高を誇っている企業
東急リバブル
東急電鉄系列。リバブルあんしん仲介保証やリバブル売却保証などの豊富なサービスを展開する不動産会社
野村不動産
住宅部門が強く、ブラウドやオハナなどの住宅ブランドが顧客から強い支持を受けている不動産会社