『 地道な作業が得意 』

そこそこ兼ね備えている

通関士は、輸出あるいは輸入したものに関する書類を作成し、税関に申告手続きをするのが主な仕事です。基本的には、地道な作業で、一日中デスクワークで書類を作り続けることも珍しくありません。そのような地道な作業が得意で、長時間パソコンを使った仕事をしていても、特に苦にならないという人が通関士に向いています。

『 正確な作業が得意 』

そこそこ兼ね備えている

通関士が申告手続きを行う前には、依頼者から受け取った書類に不備がないかを確認しなければなりません。また、取り扱う荷物に問題がないかを確認するのも、通関士の仕事です。もし、書類や荷物の確認に不備があった場合、本来より高い関税を納めることになったり、輸出入ができなくなったりする恐れがあります。したがって、正確な確認作業ができる人が、通関士に向いています。

『 コミュニケーション能力がある 』

そこそこ兼ね備えている

通関士が所属する会社には、輸出入を行うあらゆる業界の人から依頼が入ってきます。その人としっかり連携して、正確な申告書類を作らなければなりません。よって、どのような人が相手でも、しっかりと会話のやり取りができる、高いコミュニケーション能力を持っている人が、通関士に向いています。また、申告に関して、何らかの問題が発生することは決して珍しくありません。その際には、通関士が税関と交渉することになります。その交渉を、有利かつスムーズに進めるためにも、高いコミュニケーション能力が必要となります。

『 探求心がある 』

そこそこ兼ね備えている

通関士は、様々な業界で扱われている荷物を輸出入するために、申告手続きを行います。その荷物の中には、業界に関する専門的な知識がなければ、書類の作成が難しいものも数多くあります。また、荷物によって、申告時に適用される法律が異なります。そのため、色々な業界のことを知ろうとする、探求心が必要となります。したがって、日頃からあらゆることに興味を持てる人は、通関士に向いている可能性があります。

『 責任感がある 』

だいぶ兼ね備えている

通関士は、原則としてミスが許されない仕事です。通関士が申告手続きでミスをしてしまえば、輸出入ができなくなったり、輸送が遅れたりして、依頼者に迷惑がかかります。また、ミスが多発した場合、所属する会社が営業停止になる恐れがあります。そのようなことにならないために、常に責任感を持って、仕事ができるという人が通関士に向いています。あまり責任感がなく、日ごろからうっかりミスが多いという人は、通関士向きではありません。

『 情報を集めるのが得意 』

そこそこ兼ね備えている

貿易に関するルールは、高い頻度で新しくなっていきます。輸出入のために新しく検査が必要になったり、税率が変わったり、法律の改正によって規制が強くなったりすることは、珍しくありません。通関士は、そのような変化にいち早く対応して、適切な申告ができるようにならなければなりません。したがって、新しい情報を集めるのが得意な人が、通関士に向いています。

『 英語が得意 』

あまり兼ね備えていない

日本は、外国を相手に貿易を行います。そのため、通関士が取り扱う書類の中には、外国語で書かれているものもあります。特に英語で書かれている書類が多いです。その書類を元に、申告用の書類を作成しなければならないため、ある程度英語の読み書きはできなければなりません。したがって、英語を使いこなせる、あるいは仕事のために英語を勉強することに苦手意識がない人が、通関士に向いています。

『 勉強が好き 』

そこそこ兼ね備えている

通関士は国家資格であり、国家試験に合格することで資格を取得できます。そして、通関士の国家試験の難易度は高く、しっかり勉強をしないと合格することができません。また、試験に合格して通関士になってからも、新しい法律や税率などについて、勉強を続ける必要があります。そのため、勉強が好きで、特に苦もなく勉強を継続できるという人が、通関士に向いています。

『 メンタルが強い 』

兼ね備えていない

通関士は、依頼者と税関の間に立って、様々なやり取りを行います。そして、申告を早く済ませたい依頼者と、中々受理しない税関の間で、板挟みになることも珍しくありません。依頼者の意向通りに受理を催促して、税関から煙たがられることもあります。そのような状況でも、めげることなく、自分の仕事をこなせる、強いメンタルの持ち主が通関士に向いています。

『 柔軟な思考ができる 』

あまり兼ね備えていない

通関士の仕事は、ただ輸出入の申告手続きをするだけではありません。輸出入にかかる税金を、なるべく抑えられるよう、工夫することも大事です。貿易で取り扱う荷物の中には、分類を変えることで、税率を下げられるものがあります。依頼者のために税率を下げることができれば、その依頼者からの評価は高くなるでしょう。したがって、あらゆる工夫をするために、柔軟な思考ができる人が、通関士に向いています。

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通関士は、輸出入に関する貿易取引に必要な書類の作成や手続きに関する業務を行う貿易のスペシャリストです。

日本の企業が、外国の企業と取引をして物品を輸入したり、輸出したりすることを希望する場合、税関に通関書類と呼ばれる書類を提出して申告し、審査を通らなければなりません。

通関書類は、輸出申告書や輸入申告書、仕入書など多岐に渡ります。

通関士は、その時々の物品の輸出入に適した書類を依頼者に代わって作成し、手続きを済ませる業務を担っています。

書類の作成やチェックだけでなく、取引する物品が法に触れるものでないかといった審査をすることも、通関士の重要な役割です。

通関士は、日本国内における貿易業務に関する唯一の国家資格です。

通関士として働くには、年に1度実施される通関士試験に合格して、国家資格を取得しなければなりません。

試験は、例年10月の第一日曜日に行われます。

資格取得後は、すぐに自身で通関士を名乗って働けるわけではないので、その点には注意が必要です。

通関業者に就職をして、通関業者による通関士としての届け出が完了して初めて、通関士としての業務を行うことができます。

通関士の受験資格は、特に設けられていないため、独学で学習して資格を取得することも可能です。

通信教育や専門学校の通関士向けの講座を受講して、受験対策をする人も多いです。

通関士の年収に関する複数の調査をまとめると、平均年収はおよそ540万円～580万円ぐらいです。

月給換算にすると、約38万円ほどです。

通関士を募集している企業の求人情報を参照した結果、新しく採用される通関士の平均的な初任給は、月収で20万円～22万円程度です。

資格の有無だけでなく、学歴によって、初任給の設定に差がある企業もあります。

年齢が上がり、通関士としてのキャリアを積むにつれて、給与が徐々にアップする傾向がみられます。

もっとも高い年収を得られるようになる50代ごろには、600万円程度の年収を得る人も多くなります。

グローバル化が進むなかで、貿易関連の専門的な知識を持つ通関士を求める企業が増加してきました。

通関業者としては、輸出入される物品を一時的に保管する倉庫を擁する倉庫業者、審査に通った品物を各地に運搬する業務を担う運送会社や鉄道関係の会社が挙げられます。

通関業者以外には、海外企業との商品取引の機会が多い商社や、国際貨物を扱う航空会社・船舶会社などが、通関士の勤務先です。

なかには、成果主義が導入され、実力次第で収入アップが望める外資系の企業に転職をすることで、1000万円以上の高い収入を得て通関士として活躍している人もいます。