『 何か表現したいものが常にある 』

十分に兼ね備えている

映画とは総合的な空間芸術です。映画が芸術であるかぎり、それは表現です。よって、表現することが好きな人は映画監督に向いているといえます。表現には様々な種類がありますが、映画監督の場合はそれを映像で表現することになります。何か表現したいものを持っている人は映画監督の仕事に向いています。その強い欲求が映画を作るうえでの高い意欲につながるのです。

『 芸術に興味がある 』

そこそこ兼ね備えている

芸術全般に興味がある人は映画監督に向いているでしょう。映画は総合芸術ですので、様々な芸術の要素を取り入れることができます。例えば、視覚表現などには絵画の要素を応用できますし、音声での表現では音楽の要素を入れることもできます。また、演劇に関する知識は映画監督の仕事全般において応用できます。多くの芸術の要素を統合することは映画監督の重要な仕事のひとつです。

『 演劇を専門的に学んだ経験がある 』

あまり兼ね備えていない

演劇を専門的に学んだ人は映画監督に向いているでしょう。映画監督には俳優出身の監督も多いです。これは、映画監督の仕事は演出の指揮や出演者への演技指導などが大きなウェイトをしめるからです。また、俳優は演技に関する深い知識と経験を持っており映画業界の詳しい事情をよく知っています。これは、映画監督の仕事に大いに生かせます。学校などで演劇を専門的に学んだ人もその知識や理論を映画監督の仕事に生かすことができるでしょう。

『 脚本に興味がある 』

だいぶ兼ね備えている

映画監督がかならずしも脚本を書くわけではないのですが、映画監督は脚本を基にして映画を製作します。また、日本では監督が脚本を書くという伝統があります。脚本に興味がある人は映画監督に向いているといえるでしょう。脚本に関する深い知識や造詣は映画監督が持つべき必須の知識のひとつです。映画は脚本を基に作られており現場を指揮・統括する映画監督がこれをよく知っていることは非常に意味のあることです。

『 とにかく映画が好き 』

兼ね備えていない

映画監督は映画の演出をする仕事ですから、まず映画に興味があることが必須条件だといえます。絶え間ない映画への興味は現場での高いモチベーションにもつながります。また、多くの映画を観てきた人は映画を製作する際にそのボキャブラリーを応用することができます。また、様々な映画に関する造詣は質の高い映画を作るうえで必要な要素のひとつです。

『 文学が好き 』

そこそこ兼ね備えている

多くの映画は原作が文学作品の場合があります。だから、普段から文学作品に慣れ親しんでいる人は映画監督に向いているでしょう。しかし、小説とは異なり映画は映像による総合芸術です。文字だけの表現である文学とは異なる点も多くありますが、文学作品に精通していることは映画監督としての基礎体力になるでしょう。また、文学と映画は共通の傾向をもつ部分もあります。文学と絵画や音楽、映画が共通の趣向を基に作られることもあります。例えばシュールレアリスムによる絵画や音楽や文学と映画のように。文学的な素養は映画監督にとって大きな強みになります。

『 テクノロジーに興味がある 』

だいぶ兼ね備えている

映画ではしばしばその時代の最先端のテクノロジーが使用されます。映像技術もそうですし、音響技術やコンピュータテクノロジーの技術など多くのテクノロジーが使用される映画では監督のテクノロジーへの興味は大きなプラス要素になります。どの部分にどのテクノロジーを使用するか的確に把握していることも重要です。どの、カメラを使用するかということもテクノロジーの使用のひとつです。また、テクノロジーが発展するスピードが非常に速い今日ではより多くのテクノロジーに関する知識を持っていることが求められます。

『 リーダーシップがある 』

そこそこ兼ね備えている

現場で映画の演出を指揮する映画監督の仕事では俳優や女優、各種スタッフを上手くまとめて導く技術が必要になります。そのような意味ではリーダーシップは必須要素といえるでしょう。優れたリーダーシップは優れた現場の空気を作り出します。俳優や女優の個性や質の高い演技を引き出すことも映画監督の仕事のひとつです。

『 感受性が豊か 』

あまり兼ね備えていない

映画が芸術である限り監督の感受性は映画の質に大きな影響を及ぼします。豊かな感受性は優れた作品に直結します。また、映画の制作には演出面を含めて監督の様々な感受性が試されます。感受性が豊かであることは芸術の仕事をするうえで必須の要素です。

『 心身共に常にエネルギッシュ 』

そこそこ兼ね備えている

現場で指揮を執り、映画の制作をする映画監督の仕事には膨大なエネルギーが必要です。そのような意味でエネルギッシュな人は映画監督の仕事に向いているといえるでしょう。体力などフィジカルなエネルギーも必要ですし、精神面での尽きないエネルギーもまた必要です。映画監督は特にエネルギッシュであることが求められる職業です。

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映画監督とは、映画制作の全てを取り仕切る仕事です。

映画監督よりも立場が上の製作総指揮がいない映画であれば、映画監督が作品に関する全ての責任を負います。

そして、脚本家や出演者、音楽担当者など、大勢のスタッフを取りまとめながら、映画制作を進めていきます。

作品によっては、どういったキャストやスタッフにするのか、映画監督が決める場合もあります。

さらに、撮影中には、イメージ通りの映像が撮影できているかを確認し、撮影後は編集作業にも携わります。

場合によっては、編集が終わって映画が完成した後、その映画を大勢の人に知ってもらうための宣伝活動を行うこともあります。

映画監督になる方法は、非常に多いです。

映画業界やテレビ業界で、助監督やディレクターとして働きながら監督を目指すのがひとつの選択肢です。

また、大学や専門学校で映画制作について学んだ上で、手掛けた作品をコンペに出したり動画サイトにアップしたりして、監督としての実力をアピールして、依頼を待つという手もあります。

そして、職業として映画監督となっている人は、日本映画監督協会に所属している場合がほとんどです。

日本映画監督協会は、協会員からの推薦を受け、入会金と出資金をそれぞれ1万円ずつ支払うことで加盟できます。

よって、日本で映画監督になるためには、日本映画監督協会の協会員と繋がりを作ることも大切です。

映画監督の給料に関する複数の調査によると、年収はおよそ300万円から600万円が平均です。

日本映画監督協会では、映画監督の報酬は、映画1本当たり350万円が最低だと定められています。

そのため、日本映画監督協会に所属していて、なおかつ1年に1本の映画を作り続けることができれば、少なくとも350万円の年収は確保可能です。

そして、手掛けた映画がヒットして、より多くの会社から必要とされる映画監督になると、当然収入も高くなります。

よって、平均よりも多い年収を実現できる可能性はあります。

ただ、映画がヒットせず、依頼が来なければ、映画監督としての年収は0になることもあり得ます。

映画監督は基本的に、フリーランスとして働きます。

そして、映画ごとに制作会社と契約を結び、ひとつの作品を完成させたら、次の契約へと移る形となります。

現代の映画は、興行収入によって利益を生み出すことが重視されています。

そのため、大勢の人に受け入れられる作品を作らなければならないのが現実です。

映画の予算を出資する制作会社の指示に従って、売れる映画を作らなければならないことも珍しくはありません。

ただ、自らが制作会社を立ち上げて予算を確保し、キャストやスタッフを集めて、作りたいと思う作品を手掛けることも不可能ではないです。