『 手先が器用 』

あまり兼ね備えていない

歯科技工士は、虫歯の治療に使用する歯の詰め物や、入れ歯を作るのが主な仕事です。詰め物も入れ歯も精密さが重要で、少し作りが雑になるだけでも、使用する人が違和感を覚えてしまいます。人によっては、1mm未満の誤差であっても、使いづらいと感じることがあります。そのため、詰め物も入れ歯も、高い精度で作り上げなければなりません。歯科技工士には、そのような高精度の詰め物や入れ歯を、手作業で作れるほどの、手先の器用さが求められます。

『 物を作るのが好き 』

だいぶ兼ね備えている

歯科技工士の仕事は、物作りのひとつです。素材を削り出して、詰め物や入れ歯の形を作っていきます。そのため、物作りが得意という人が、向いているでしょう。物作りが得意であれば、仕事としての作業も、特に苦痛を感じることなく行えるでしょう。むしろ、やりがいを感じられるはずです。そして、より精度の高い詰め物や入れ歯を作ろうと、やる気を出すことも可能でしょう。

『 機械やコンピュータの扱いが得意 』

そこそこ兼ね備えている

歯科技工士は基本的に、専用の機械を作って詰め物や入れ歯を作っていきます。そのため、機械の扱いが得意でなければ、務まらないでしょう。機械の扱いが上手であれば、より精度の高い詰め物や入れ歯を作ることができ、大勢の人から必要とされる歯科技工士になれるはずです。また、現代では、作業の一部をコンピュータで制御することも珍しくありません。したがって、デジタル機器も問題なく使えるという人も、歯科技工士に向いています。

『 忍耐力がある 』

十分に兼ね備えている

歯科技工士の仕事は、詰め物や入れ歯を作る作業を繰り返すことが中心です。作るものは、依頼内容によって若干異なりますが、基本的な作業は変わりません。そのため、ほとんど同じ作業を繰り返しても、特に苦痛を感じることのない、忍耐力のない人が、歯科技工士に向いています。同じ作業ばかりでは飽きてしまう、色々な作業をしたいという人は、向いていません。

『 1人での作業が苦痛ではない 』

十分に兼ね備えている

詰め物や入れ歯を作る作業は、1人でも行えて、複数人での分担は必要としません。そのため、周囲に誰もいない環境で、1人黙々と作業を繰り返すことが多いです。そのような、1人の環境でも問題なく作業をすることができる人は、歯科技工士に向いていると言えるでしょう。賑やかな職場で働きたい、周囲に誰もいない環境では寂しくて耐えられないという人は、歯科技工士は避けた方が良いです。

『 コミュニケーション能力がある 』

十分に兼ね備えている

歯科技工士は、1人で淡々と詰め物や入れ歯を作っていれば良いというイメージを持たれやすいです。しかし、他の人との意思疎通ができる、コミュニケーション能力が欠かせません。歯科技工士は、実際に患者さんに詰め物や入れ歯を提供する歯科医師から、依頼を受けて仕事をします。そのため、少なくとも歯科医師とはコミュニケーションを取れなければなりません。また、歯科医師をサポートする、歯科衛生士とのやり取りをすることもあります。さらに、独立した歯科技工士として働く場合、自らを歯科医師に売り込まなければなりません。いずれにしても、人と全くコミュニケーションを取らずに、歯科技工士として働くことは不可能です。

『 学習意欲が高い 』

兼ね備えていない

歯科技工士が使用すべき技術は、常に進歩し続けています。詰め物や入れ歯の素材は新しいものが出てくる上に、機械も新製品が次々と登場しています。そういった新しい素材や機械に対応できるように、勉強をしなければなりません。勉強を怠ると、新しい技術を使用する人たちに、仕事を奪われてしまう可能性が高いです。そのため、現状に満足することなく、より良い詰め物や入れ歯を作るために学習を欠かさない人が、歯科技工士に向いています。

『 自分の意思を主張できる 』

十分に兼ね備えている

歯科技工士は、歯科医師の依頼を受けて、詰め物や入れ歯を作っていきます。しかし、歯科医師の指示をただ受けているだけではいけません。自身の意見をしっかり伝えることも大切です。特に、歯科技工士として独立する場合、納期や費用に関しては、自身がしっかり主張をしなければなりません。もし、ただ歯科医師の指示を受けているだけだと、現実的ではない納期を指定されたり、安い費用で作らされたりする恐れがあります。

『 メンタルが強い 』

十分に兼ね備えている

歯科技工士の仕事は、値段の高い素材から、詰め物や入れ歯を削り出すこともあります。そして、作業に失敗してしまえば、その高い素材は無駄になってしまいます。それでも特に緊張することなく、必要な作業をこなせるほど、強いメンタルを持っている人が、歯科技工士に向いています。

『 マルチタスクができる 』

だいぶ兼ね備えている

歯科技工士では、一度に複数の依頼を受けることがあります。そして、複数の詰め物や入れ歯を作る作業を、同時進行させることも珍しくありません。そのため、異なる仕事をまとめて行える。マルチタスク能力も必要です。複数の作業の同時進行が行えなければ、納期に間に合わず、歯科技工士としての信頼を失ってしまう恐れがあります。

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歯科技工士とは、歯科医師の指示のもと歯のかぶせものや詰め物、入れ歯などの歯科技工物の作製・調整・修理を行う職業です。

審美・装着感ともに少しの違和感にも敏感な口腔内にぴったり合う技工物を追求できる、職人センスが求められます。

健全な口腔内は人の健康を維持するうえで重要な役割を果たすものであり、患者さんのQOLを陰で支えるやりがいのある仕事ともいえます。

また、日本の歯科技工の技術の高さは海外でも認められており、世界で活躍することも可能です。

口腔内の嚙み合わせや技工物の審美面において熟知しており、歯科医師の右腕にもなりうる重要なポジションでもあります。

歯科技工士として働くには、高校卒業後に指定の養成校を卒業し国家試験受験資格を取得し、国家試験に合格する必要があります。

国家試験の合格率は95％前後と決して難易度の高い資格ではありません。

養成校は4年制大学、2年制短期大学、専門学校と幅広く厚生労働省の調査によれば平成31年時点で47校あります。

授業の中では歯科治療で使う材料や特性だけでなく、歯や顎の構造学や解剖学、嚥下機能など医学的分野についても学ぶ必要があります。

手先の器用さが求められる職業のため、普段から細かい作業をして指先の感覚を鍛えておくことも必要です。

また、最近では作業のデジタル化も進んでおりある程度パソコンの知識があるとさらによいです。

複数の調査から歯科技工士の平均年収は大体400～450万円ぐらいです。

新卒時で350万前後ですが、納期前や急な受注により残業代が発生することもあります。

その後、経験とスキル向上を重ね40・50代では450～500万円前後に落ち着くことが多いです。

派手な給与アップは見込めませんが、地道にコツコツと努力を続けていくことで平均サラリーマンの水準を超すことも可能です。

また、歩合制の働き方を選ぶことでリスクもありますが頑張ったら頑張った分だけ収入を増やすことも可能です。

さらに、歯科技工士は独立開業することもできる資格です。

自分で開業して上手くいけば年収1000万円も夢ではなくなる可能性を秘めた職業です。

歯科技工士の就職先には、「歯科技工所」「歯科医院・総合病院」「歯科関連メーカー」などが挙げられます。

技工物は一般的には歯科医院から歯科技工所へ発注され、作成されることが多いです。

一方で大きな総合病院や、こだわりのある歯科医院ではそれぞれ専属で歯科技工士を雇う場合もあります。

医院内に歯科技工士がいることで、治療中に技工物の調整が可能となり早く治療を終わらせたい患者さんのニーズに答えることができるためです。

歯科関連メーカーでは、歯科技工士ならではの知識を生かし営業部や開発部に勤務することも期待できます。

職人道を突き詰めたいのであれば技工所や医院が向いています。

もっと幅広く活躍したい場合、メーカー勤務という選択肢もあります。