『 体力があり自己管理がきちんとできる 』

そこそこ兼ね備えている

大工の仕事をしっかりとこなすために、体力があるという事は必須な要素です。気温が高い夏の時期や寒い冬の時期でも建築現場で仕事をする事も多いため、ある程度体力に自信がないと務めるのは難しいしょう。また体力があるのはもちろんですが、自身の体調管理もしっかりできる人は大工に向いていると言えます。体調を崩して仕事に影響すると現場の進捗に遅れが生じる可能性があります。

『 協調性がある 』

兼ね備えていない

大工の場合、一人で仕事をするケースは少なく、一般的にはチーム単位で作業にあたる事が多い職業です。設計士をはじめ同僚や先輩・後輩と一緒に仕事をする事はもちろん、案件によっては施主である顧客や他社の技術者などと接する機会も少なくありません。建築現場ではチームプレイが重要な要素となってくるため、協調性のない人が一人いるだけでも作業のスケジュールに影響を及ぼす可能性があるのです。そのため、協調性がある人は、大工としての資質があると言えるでしょう。

『 もの作りが好き 』

十分に兼ね備えている

大工という職業は一言でいうと「もの」を作る仕事であるため、子供の頃から何かものを作るのが好きで完成した時に喜びや充実感を感じられるという人は大工に向いているでしょう。気持ちを込めて建築物を完成させた時、喜びを感じて次の現場で仕事をする際のモチベーションになるという大工もいます。もの作りに夢中になれる人は、大工としての適性があると言えます。

『 物事を効率良く進める事ができる 』

十分に兼ね備えている

大工は納期に間に合うよう、きちんとスケジュールを組んで効率良く仕事をしていく事も要求される職業です。例えばリフォームの場合、納期までの期間がとても短いというケースもあるため、いかにしてスケジュールを組んで遅れる事なく仕事を完了させられるかが、重要なポイントとなります。効率良く仕事が進められるようなスケジュールが組めないような人は、大工になっても苦労する可能性は高いと言えるでしょう。

『 作業を丁寧に行う 』

だいぶ兼ね備えている

建築物の作業では、全ての工程で丁寧な仕事が求められてきます。一つの工程だけを雑に作業してしまうと欠陥のある建築物になってしまう事があるからです。その建築物が何十年も安全に使用されるには、しっかりした建築物を完成させる必要があります。そのため、作業の重要度に関係なく、どのような事にも真剣かつ丁寧に作業を行える人は、大工に向いていると言えます。また大工は様々な道具を使用する職業でもあるので、丁寧に道具の手入れや扱いができる事も大切です。

『 頭の回転が早い 』

兼ね備えていない

大工の場合、体力はもちろんですが頭の回転の速さも求められる職業とも言われています。例えば設計図面を見ながら骨組みや建築資材を作ったりするなど、様々なシーンでスピーディーに設計図面を理解する能力が必要です。また、細かい計算をする必要があるケースも少なくないため、基礎的な学力も求められてきます。

『 我慢強く粘り強い 』

そこそこ兼ね備えている

大工の仕事は容易ではなく、1人前の大工になるためには10年程度の時間を要するとも言われています。一方、その分必要な技術を学んで身に付ければ、仕事の幅が広がり面白さが徐々に分かってくる職業でもあります。そのため、技術を自分のものにしようと我慢強く・粘り強く学ぼうとする人は、大工になって成功する確率は高いでしょう。

『 整理整頓が得意できれい好き 』

兼ね備えていない

建築の現場において作業を効率良く進めるには作業の段取りだけでなく、現場が常にきれいな環境である事も大切です。整理整頓がきちんとされている建築現場は気持ち良く作業ができる他、トラブルのリスク低減にも繋がります。日頃から整理整頓を行っているという人は大工としての適性が備わっていると言えるでしょう。

『 建築に興味･関心があり学ぶ意欲がある 』

十分に兼ね備えている

基本的に大工としてデビューしてから数年程度は、仕事をこなしながら様々な技術を身に付けていく期間となります。そのため、上司や先輩などから教えられた知識や技術をしっかり学ぼうという意識は大工にとっては大切と言えます。また建築に強い興味・関心があれば、知識や技術を覚えるスピードは早くなるでしょう。さらに建築業界の場合、新たな技術や建築資材が次々と登場してきます。新しいものが出てきても自ら積極的に学んで行こうという気持ちも、大工には必要でしょう。

『 問題解決能力や交渉力に優れている 』

そこそこ兼ね備えている

建築現場では設計図面通りに上手く行かないなど、細かい部分から大きい部分までトラブルが生じるリスクは常に付きまとっています。そのため、大工にはトラブルが起きた時に施主である顧客や建築士などに対して、なるべく設計図面に近い形が保てるような代替案が提示できる問題解決能力が求められてきます。また複数人と話し合う中で自分の意見がハッキリ言えるなど、交渉力がある人は大工としての適性があると言えます。

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大工は、主に木造の建築物の建築や修復、リフォームなどを手掛ける職業です。

ノコギリやカンナ、ノミなどを使って、建物を一から作り上げるというのが昔ながらの大工のイメージですが、近年ではそういった道具の他に電動の工具を使って作業を行うケースも増えてきています。

また、建築現場では、建築士や内装業者、電気工事士といった様々な人が作業するケースが多いのですが、そういった人々を束ねて設計通りの建物を建てるというのも、大工が担うべき重要なミッションです。

なお、大工の中には、鉄筋コンクリートの型枠の製作を手掛ける型枠大工や、寺社仏閣の建築や修理を担う宮大工といった職種も存在します。

大工になるための決まったルートは存在しませんが、まず初めに工務店などに入って親方や先輩の下で必要な技術を身に付けていくというのが一般的な流れです。

工具の使い方をはじめとした基本的な技術を習得したら、木材の加工や組立ての方法といったより高度な技術の習得に励むことになります。

これらの技術は一朝一夕に得られるものではなく、多くの場合は一通り身に付けるのに少なくとも3年程度の期間が必要です。

また、大工は様々な職人などと一緒に仕事をする機会が多いので、可能であればコミュニケーションスキルも磨いておいた方がよいでしょう。

厚生労働省が公表している令和元年度の賃金構造基本統計調査によると、大工の平均年収は415万円ほどであるとされています。

ただし、これはあくまでも平均値であり、修行中の見習いの大工の場合には年収ベースで200万円を下回る程度であるケースがほとんどです。

一方、大工の年収は経験を積めば積むほど上がっていく傾向があるため、熟練の大工になると1000万円近くの年収を得られる可能性があります。

営業や経営のスキルが必要にはなってくるものの、独立して工務店を経営するまでになれば、それ以上の年収を得ることも不可能ではありません。

大工の主な就職先は、地場や大手の工務店になります。

そこで親方について技術を学び、一人前の大工になって活躍するというのが代表的なキャリアプランです。

伝統的な徒弟制の慣習が根強く残っている世界だけに、他の工務店に転職するケースはそこまで多くはありませんが、場合によってはより良い待遇を求めて地場の工務店から全国展開をしているような大手へとキャリアアップすることはあり得るでしょう。

また、それなりにリスクは伴うものの、独り立ちできるだけのスキルを身につけたところで、自ら独立して工務店を開業するという道もあり得ます。