金融業界とは?職業、向いている人、今後の展望など解説
金融という言葉には、お金を持っている人が、お金を必要としている人に貸し出す・融通するという意味合いがあります。現代の金融業界には、金銭の貸し付けのほか、金融商品や保険の販売などを行う金融機関や企業が所属しています。銀行・証券会社・保険会社・クレジットカード会社・信販会社・政府系金融機関に加え、不動産金融やリース会社、個人や機関投資家の資産運用を代行するアセットマネジメントなども金融業界に含まれます。
金融業界に向いている人の特徴
- 責任感が強く几帳面で努力するのが得意な人
- 情報収集能力がある人
- 新しい知識を得るのが好きな人
- 人と接したり信頼関係を築くのが上手な人
- 高い交渉力や提案力がある人
金融業界に向いていない人の特徴
- 年功序列や縦社会に違和感を持つ人
- 自分の個性を発揮した仕事がしたい人
- 経営やマネジメントの仕事に興味がない人
- 人の気持ちを察するのが苦手な人
- 人間関係でストレスを感じやすい人
金融業界の職種適性診断一覧(全5種)
金融業界の今後の見通し
株式会社デジタル&ワークスが運営するサイト「業界動向サーチ」が発表した「金融業界の2021年度の業界レポート」によると、金融業界の規模は60.7兆円と大きいものの、成長はマイナス傾向です。
特に落ち込みが目立つのが、銀行や生命保険分野です。
逆に好調に推移しているのがクレジットカードで、コロナ禍によるインターネット通販の拡大が後押しした形です。
人の力を頼りに成長してきた金融業界ですが、今後はオートメーション化や、人工知能を利用するなどしたフレキシブルな運用が求められています。
金融業界は少子高齢化の流れを受け、日本だけでなく海外に進出する動きも見られます。
これは、銀行だけでなく保険会社なども同様で、海外の保険会社と業務提携を結んだり、M&Aを通して海外事業の基盤固めを進めています。
金融業界の課題
金融業界の課題の一つが、ビジネスチャンスの減少です。
企業が資金繰りに困ったときに唯一頼れる存在が銀行でしたが、今ではクラウドファンディングなどが台頭し、もうけが見込まれるビジネスモデルを持ち、投資家の目に留まるコンセプトを持った企業や個人は、銀行を通さずとも、容易に資金調達が可能になっています。
銀行を含む金融業界の存在意義が問われているのが、現在の立ち位置といえるでしょう。
金融業界に対するよくないイメージも解決すべき課題といえます。
安定していて高い給料が見込まれる金融業界でしたが、現在では「厳しいノルマがある」「覚えるべき知識が多すぎる」「将来に不安を感じる」など、不安要素を口にする人が少なくありません。
責任ある仕事であるにも関わらず、業績が上がらないことも手伝い、簡単に給料を上げられない現実にも直面しています。
金融業界の代表的な会社
三菱東京UFJフィナンシャルグループ
リテール・法人・受託財産に関する商品やサービス提供
三井住友フィナンシャルグループ
複合金融サービスの提供
日本政策投資銀行(DBJ)
政府系金融として、中長期融資を実施するとともに、従業員への健康配慮など、優れた取り組みを進める企業が有利に融資を受けられる仕組みの開発に取り組む
日本政策金融公庫
小規模事業者への小口融資、セーフティネット機能を発揮した貸付、創業企業への支援、教育ローンによる支援を実施
損保ジャパン日本興亜ひまわり生命保険
生命保険・損害保険
野村ホールディングス
情報・調査・分析の力を駆使した証券業務を展開
PwCアドバイザリー合同会社
事業再生、M&A支援、知的財産アドバイザリーサービス、不動産関連サービスを展開