住宅業界とは?職業、向いている人、今後の展望など解説
住宅業界とは、住宅の設計・建築販売など行う業界のことです。住宅業界は不動産業界の一部と言えるもので、扱う商品や事業を見れば区別がつきます。住宅業界で扱う商品は、注文住宅や分譲住宅など住宅のみです。一方で、不動産業界の場合は住宅の他、マンション・土地・施設・店舗なども取り扱います。また、住宅業界では設計や建築販売など家づくりを事業としているのに対して、不動産業界では仲介や貸借・開発なども行います。
住宅業界に向いている人の特徴
- 顧客の話をよく聞き要望を汲み取る力がある人
- 成約を勝ち取るまで諦めない粘り強さがある人
- ノルマのプレッシャーに負けない強さがある人
- 計画的に物事を進められる真面目さがある人
- 住宅の建設や資金調達などに関して豊富な知識を持つ人
住宅業界に向いていない人の特徴
- 人と話すことが苦手で顧客の要望を聞き出せない人
- 一度の失敗で落ち込んでしまい次の行動に移れない人
- プレッシャーに弱く嫌なことからはすぐに逃げる人
- 自分本位の考え方をして顧客の話を聞かない人
- 体力がなく不規則な仕事や外回りに耐えられない人
住宅業界の職種適性診断一覧(全2種)
住宅業界の今後の見通し
日本は少子高齢化が進んでおり、今後ますます住宅に対する需要が減少していくと予想されます。
特に過疎化が進んでいる地方では働き盛りの若い世代がいないため、新たに住宅の建設や購入をする人が減っています。
少子高齢化を改善できなければ、住宅市場全体は大きく冷え込むでしょう。
そうなれば、住宅業界に分類される企業の中で、体力がないところは経営が立ち行かなくなります。
少ない需要で利益を得られるように、大企業は統合・合併・買収などを行い、まとまっていく動きが加速することが予想されます。
ちなみに、海外投資家が日本の不動産が割安だと買い求める動きもあり、その動きに上手く対応できれば利益を得ることができるでしょう。
住宅業界は日本だけでなく、海外にも目を向けてビジネスを展開することが求められます。
住宅業界の課題
住宅業界が抱えている課題として、人口が減少している時代において住宅に対する需要が減っていることが挙げられます。
需要が減っている中で、無計画に住宅を建てれば空き家が増えるだけです。
売れない住宅をただつくるだけの企業は、建設資金を回収できずに経営破綻してしまうでしょう。
住宅業界は無駄な住宅をつくりださないように、価格や質をよく考えて売れる住宅を世に送り出す必要があります。
他にも、課題としては建築業界の人手不足が深刻です。
建築業界で働く人も高齢化が進んでいます。
少子化に加えて建築業界は大変な仕事だというイメージが根強いため、若い人が入らず業界全体の就業者が減り続けています。
家をつくる人がいないとなれば、住宅業界が立ち行かなくなります。
この課題の解決策になりそうなものとして、ロボットやAIを利用する工法があります。
ロボットやAIは現場の負担を軽減する効果を期待できます。
そういった取り組みが建築業界で広まり、若い人が入ってくるようになれば、住宅業界も安心でしょう。
住宅業界の代表的な会社
大和ハウス工業
戸建て住宅(注文住宅・分譲住宅)の企画・設計・販売をしており、長年のノウハウを活かして優れた性能・デザインを形にした「xevo」シリーズが主力
積水ハウス
戸建住宅の設計・施工および請負を行っており、最高級ブランドである「イズ」シリーズや木造住宅のブランド「シャーウッド」で知られている
飯田グループHD
戸建住宅の造成・計画・設計・施工・販売・アフターサービスを行っており、新築分譲戸建ての供給戸数が業界トップクラス
住友林業
木造住宅・注文住宅・戸建住宅の建設を手掛けている。木材の調達に強みがあり、木造住宅については業界のトップランナー
一条工務店
木造住宅の設計・施工を行っており、世界に通用するレベルの性能を持った住宅を提供